はな劇場

地下1階。土壁に囲まれた、アップライトピアノとステージだけの場末パブ。Googleマップには載っていません。

始まりと終わりが良ければ、すべて良し【文章執筆のヒント】

「終わり良ければ総て良し」とよく言いますが、エッセイや創作文章の執筆では、終わりと同じくらいかあるいはそれ以上に、冒頭部分も大切です。これはフルコース料理や懐石料理でも同じことがいえます。

 

もちろん、始まりと終わりだけが良くて、メインが空っぽというのも良くありませんが、それでもたいていの場合、始まり(前菜)と終わり(デザート)が美味しければ、「あー、おいしかったね」という印象になる。

 

文章も料理も同じで、始まりの一文、あるいは初めの一口が「おいしい」と、あとの料理もきっと素敵に違いないとワクワク感が盛り上がります。逆にここで失敗すると、最後までそこにいて文章を読んでくれるとは限りません。

 

そして、やはり大切なのが終わり方。恋愛に関してもそうで、いい感じの終わり方(別れ方)だと、何年たっても「あいつはいい女(男、もしくはその他)だったよな…」と思い出してもらえるというもの。

それが修羅場でドロドロの別れ方だと「決して思い出したくない思い出」フォルダに仕分けられてしまうでしょう。

 

だから、文章を書く時にも、始まりと終わりには特別な労力を割く方が良いと思います。別に時間をかけなくてはいけないというものではありませんが、「これだ!」と思えるような書き出しや書き終わりに行きつくまで何度も推敲する方がいい。

まあ、オンラインの文章だと後からいくらでも編集できるので、とりあえずの文章をアップしておけばいいんですけどね。

 

***

 

昔、美術系大学に入るための「塾」に入っていたことがありました。美術系大学は実技試験があるので、その対策と方法を教えてくれる塾みたいなところがあるんです。

私が目指していた大学では、チャコール(炭)を使ったデッサン(素描)が出題されるので、毎回1時間はデッサンをやらされていました。

デッサンは基本的に、目に見えているものをそのままモノトーン(白黒、あるいはセピアが一般的)で描き出します。実際にそこにあるかのように描写するので、いくらか創造性という点では制限がかかると思ってよいでしょう。

 

とにかく、「正確に物の質感やボリュームを把握して表現する」力を推し量ることができるので、多くの美術系大学で採用されている試験内容です。高校の美術室には、一つくらい、石膏で作られたギリシャ彫刻があったと思いますが、あれがよく出題されます。例えばこういうの ↓

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私の通っていた塾の先生は、もうかなりのおじいちゃんでしたが、とても辛抱強く分かりやすく教えてくれました。だいたい「美術」や「創造性」を他人に教授するということそのものが、非常に困難だと思うんですが、それはまた別の話とします。

 

そのときに、よくいわれたのが、「空間を感じなさい」ということ。モノの右上の線を描写しているときには、その対角線上にある左下の角を意識しなさい、モノのまあるい表面を描いているときには、その「面」が回り込んでいく「奥」側を感じなさい、と言われました。

 

文章を書いている今も、ときどきその先生の言葉を思い出します。

書き始めを書いているときも、メインの部分を書いているときも、常に私たちは「終わりに向かって」書いているわけです。いつも「終わり方」はそこに存在していたりするのではないかと。

 

自画自賛になりますが、最近英語で書いた文章のなかで、短いけど気に入っているものがあって、その理由は何かというと、やはり「始まり」と「終わり」が呼応して気持ちよいのです。

書いている本人が気に入っている文章は、意外と他人にはウケなかったりしますが、それでも気に入っているものは気に入っていると言っておきたいので、おせっかいながら、ここにリンクを貼っておきます。

 

www.japanesque-cafe.com

(↑ この記事投稿時点で、まだネイティブチェックを受けていないので、文法はグダグダです)

 

こういう、はてなブログとかその他の文章、なんでも、読み終わった後に「いいね」とか「シェア」ボタンを押してもらいたいという場合、「終わり方」はますます重要になってきます。ぶっちゃけ、終わり方が良ければそのまま「ポチッ」と押しますからね(私だけ?)。

 

それで、果たして、今回の文章はどうやって終わろうかな、と思ったのですが、やはりシンプルに終わっておこうと思いました。

 

…というわけで、気に入ってもらえたら、スターとかシェア、ブクマ、お願いします。

 

 

www.hanatabito.com